オーバーホールの必要性

水入り


エクスプローラーII とディープシーのオーバーホールをご紹介します。

・リファレンス:Ref.16570・Ref.116660
・年式:-
・症状:浸水
この夏、水入りで持ち込まれたロレックス(エクスプローラーII とディープシー)をご紹介します。


浸水したエクスプローラーII(Ref.16570)です。
クリスタルの内側に水滴を確認できます。

指針の拡大写真になります。
各針の表面に結晶を確認できます。

24時間針とインデックスの拡大写真になります。
こちらの表面にも結晶を確認できます。
海水が入り込んだと考えられます。

浸水したディープシー(Ref.116660)です。
機械式時計では最高峰となる3900m防水ですが、定期的なメンテナンスがあっての性能です。

文字盤の拡大写真です。
ダイヤル上には、まだ水分が残っています。

ダイヤルの淵に腐食を確認できます。
浸水に気付かず使用を続けてしまったと思われます。

ダイヤル上に錆が落ちています。
ムーブメントに錆が発生している可能性があります。

予想通り、ムーブメントには錆が発生していました。
特にヘリウム排出バルブ周辺が酷い状態でした。

ムーブメント全体の写真です。
ディープシーやシードゥエラーの場合、ヘリウム排出バルブの不良によっても防水性能が低下することがあります。

浸水してしまった場合は、一刻も早いオーバーホールが必要になります。
そのためには、水が入ってしまったことに気が付かなければいけませんので、海や川などの水辺で使用された後は、特に注意深く観察してください。万が一、クリスタルの内側に曇りや水滴が確認された場合は、早めにメンテナンスをおすすめします。



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