オーバーホールの必要性

短針送り不良


今回は、エクスプローラーII の短針送り不良についてご紹介します。

・リファレンス:Ref. 16570
・年式:ランダム品番
・症状:短針送り不良
症状としては、リューズを操作して短針を早送りしようとすると、すべての針が動いてしまう状態です。



外見は綺麗な状態でしたが、新品購入から約10年間、メンテナンスは一度も実施していないようです。

ケースからムーブメントを外し、分解していきます。

今回メンテナンスを行っているムーブメント(Cal.3186)は、アワークリックと呼ばれるバネが破損することが多いのですが……

アワークリックに問題は見られませんでした。

今回の不具合の原因となった筒カナの写真です。
こちらの締め付けが非常に弱く、アワークリックが乗り越える前に、筒カナの抵抗が負けてしまい、針が全て回ってしまうということでした。

キズのように見える部分を少し潰し、内側の秒カナとの締め具合を適切にすることで改善しました。

本来、使用過程で極端に緩むことはとても珍しいのですが、やはり長くメンテナンスを行わずに使用していると、予期せぬ症状が生じます。
また、症状が出ても気付かないというケースも多々ありますので、いち早く対応できるように定期的なメンテナンスを心掛けましょう。



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