オーバーホールの必要性

ミルガウス Ref.1019 Ref.116400 防磁ケースの比較


今回は、メンテナンスにミルガウスのRef.1019とRef.116400が揃いましたので、両時計の防磁ケース比較をご紹介します。

・リファレンス:Ref.1019、Ref.116400
・年式:-
・症状:防磁ケースの比較
Ref.1019は、ミルガウスの第2世代として1964年から1988年まで生産されていました。
第二世代の生産終了後、およそ20年の時を経て、2007年に第三世代となるRef.116400・Ref.116400GVが登場しました。Ref.116400は、登場から僅か9年後の2016年に生産を終了し、2021年2月現在では、グリーンサファイアクリスタルを搭載したRef.116400GVのみのラインナップとなります。



Ref.1019のダイヤル側の防磁ケースです。
バックケース側の防磁ケースは、ネット上などに写真が多く出回っておりますが、ダイヤル側の防磁ケースは見たことがないという方も多いのではないでしょうか。
非常にシンプルな作りで、厚みはそれ程ありません。デイト機能を付けなかったのは、この磁気シールドに大きな穴を開けることを嫌った結果でしょうか。

Ref.116400のダイヤル側の防磁ケースです。
厚みがあり、防磁ケースもムーブメントにネジ留めとなりました。
また、テンプの石の確認穴が無くなりました。

Ref.1019のバックケース側の防磁ケースです。
巻真を逃がす切り欠きがありますので、向きを合わせる必要があります。

Ref.1019のバックケースには、防磁ケースが遊ばないように、十字の押えがセットされています。それに伴い、押えのはまる溝が切ってあり、厚みも他モデルよりもあります。

Ref.116400のバックケース側の防磁ケースです。
磁束密度の単位であるBが刻印されています。文字は梨地となっていて手が込んでいるのがわかります。防磁ケースの側面にネジが切ってあるので、ねじ込むことで固定されます。
同時にムーブメントを固定する役も果たしていますので、Ref.116400にはムーブメントを固定するキドメネジが存在しません。さらに、防水性能を高めるパッキンも追加されています。

Ref.1019は、生産期間24年程と長期間にもかかわらず、生産数が少なかったためか、なかなか目にする機会の無い希少モデルです。
内部構造からも明らかに他のモデルとは一線を画す作りから、ロレックスの中でも特別なモデルであることが伺えます。



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