オーバーホールの必要性

ヒゲゼンマイの破損


今回は、Cal.4130に搭載されたヒゲゼンマイの破損についてご紹介します。

・リファレンス:Cal.4130
・年式:2007年(M品番)以降
・症状:ヒゲゼンマイ破損
2007年のM品番あたりから搭載が確認されている“パラクロムヒゲゼンマイ”。 耐衝撃性は標準的なヒゲゼンマイの10倍とロレックス社が公表しています。 実際にメンテナンスを行った際にも、テンプのヒゲ寄りや振れが起きているものはとても少ないです。
しかし、このパラクロムヒゲゼンマイも過度な使用によって、破断または修正不可能な変形をしてしまうという例が何度か生じました。これは以前のヒゲゼンマイではほとんど起きなかった症状です。つまり、変形しにくい反面、過度な使用によって修正不能になりやすいようです。
今回ご紹介するCal.4130も、以前のヒゲゼンマイではあまり起きないような破損が生じていました。




テンプが左右に漂うように動いていました。
見慣れない動きに、正常な状態でないことがすぐにわかりました。

ヒゲ玉付近が破損しています。

取り付け部分のすぐ脇からヒゲゼンマイが切れていました。

ケースのキズから推測するに、原因は外部からの衝撃によるものと考えられます。
ショックバネの外れや、巻真が折れるよりも先にヒゲゼンマイが切れてしまうのはとても意外でした。




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