オーバーホールの必要性

ネジ折れ


今回は、修理中に生じるネジ折れについてご紹介します。

・リファレンス:-
・年式:-
・症状:ネジ折れ
通常、ネジは締め込むと被締結物(受け)に圧縮力が掛かり、引張力が生じます。さらに、ねじ部分と座面の摩擦が加わることでしっかりと締結されています。



引張力に耐えられず、ネジ頭にひびが入ってしまった写真です。 こうなってしまうと、引張力とネジ頭の摩擦抵抗が弱くなってしまいます。その結果、受けにかかっている圧縮力も弱くなります。

ムーブメントをケースに納めた際、突っ張りを作ることで遊びを無くし、ガタつかないようにするキドメネジが折れています。

こちらも、キドメネジが折れている写真です。

キドメネジの折れは分解時に気が付けば良いのですが、修理完了後のケーシング時に折れてしまうと……悲劇です。

折れこんだネジは除去しなくてはいけませんので、専用機材で慎重に作業します。

無事に取れました。
折れこんだ上に、ネジ溝に食い付いていると除去作業が難航してしまいますので、折れた時は初動が重要です。

今回ご紹介したキドメネジは、ツバがケースを突っ張ってムーブメントを固定するタイプですが、キドメ板を使うタイプも増えています。こちらは、仮に折れても除去が比較的容易です。



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