オーバーホールの必要性

デイトナ Ref.116520 オーバーホール


今回は、デイトナRef.116520のオーバーホールについてご紹介します。

・リファレンス:Ref.116520
・年式:-
・症状:オーバーホール
今回は、なんと誤って洗濯機に入れてしまった時計のメンテナンスを実施しました。
実は、洗濯してしまったことによる不具合は非常によくあります。
そのほとんどは、クリスタルの内側が曇っていたり、水滴が付いていたりという内部への水入りによるものですが、今回の時計はどうでしょう?



内部の点検では、水気やサビは確認できませんでした。
しかし、クロノグラフに動作不良が認められましたので、詳細を確認してみましょう。

原因となる部分ですが、衝撃によってハンマーヨークのネジが折れていました。

その結果、クロノグラフをリセットするためのバネの力によって、ハンマージャンパーがハンマーヨークの下に潜り込んでしまい、隙間が空いていました。フライバックレバーがポストから外れているのがわかります。

浮き上がったハンマーヨークがハンマーを持ち上げてしまい、押えているネジに強いストレスが掛かっていました。幸い、部品自体に大きな歪みはありませんでした。

ローラーと呼ばれる赤い石の部品が外れています。

本来であれば、フライバックレバーとローラーはハンマーヨークの下で、この位置になければなりません。

衝撃によるパーツ破損のため、オーバーホールが必要になりました。しかし、直ぐに点検へお持ちいただいたことで、交換部品は折れたネジのみで済ませることが出来ました。もしもこのまま使用を続けていた場合、外れた部品がローターと接触し、部品の破損や大きなキズが付くなど交換部品が増えてしまっていたと予想できます。
些細なことでも不具合の可能性がある場合は、最寄りのクォーク店舗までお気軽にご相談ください。



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