オーバーホールの必要性

シードゥエラー Ref.16660 オーバーホール


今回は、シードゥエラーのメンテナンスをご紹介します。

・リファレンス:Ref.16660
・年式:-
・症状:エスケープバルブ交換
ロレックスのシードゥエラーは、ダイバーズウォッチの中でも特に深いダイビングの際に用いられる飽和潜水を想定された、まさにプロ中のプロの為のモデルです。最大の特徴は、ケースの9時位置に搭載されたヘリウムガスエスケープバルブ。加圧時に分子の細かいヘリウムガスがケース内に入りこみ、減圧時にケース内が高圧になることで内側から破損する問題を、バルブが高圧のガスを逃がすことで解決したものです。しかし、この高圧に耐えるために付けられたバルブも劣化が進むと防水不良の原因となることがあります。



今回メンテナンスを行ったシードゥエラーRef.16660の写真です。内部検査の結果、エスケープバルブの防水不良が認められました。

バルブを外しました。

このバルブ内のパッキンなどの劣化によって、防水不良となってしまいます。

エスケープバルブ専用の工具を使って取りつけます。

シードゥエラーRef.16660は、エスケープバルブがケースに対し、やや奥に位置します。

一部モデルを除き、ロレックスの防水性能であれば日常生活で水が入ることはほとんどありません。ならば、シードゥエラーの1220m防水となると、日常生活で水が入ることはありえないと考えてしまいがちです。全てのロレックスに言えることですが、本来の性能を発揮するためには、適正なメンテナンスがされていることが前提となります。シードゥエラーの場合、他のモデルよりもエスケープバルブが搭載されている分、劣化する箇所が多いとも言えるからです。
無骨なケースにオーバースペックとも言える防水性能を持つシードゥエラーは、とても魅力的ですが、定期的なメンテナンスを心掛け、素晴らしいスペックを保ちましょう。



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