オーバーホールの必要性

ロレックス デイトジャスト Ref.116200 オーバーホール


今回は、デイトジャストRef.116200のオーバーホールをご紹介します。

・リファレンス:Ref.116200
・年式:-
・症状:オーバーホール
リューズを操作し、手で巻き上げなければ時計が動かない状態のため、自動巻き機構に何らかの異常が考えられました。実際に裏蓋を開ける前に確認したところ、手巻きの感触に大きな違和感を持ちましたが、はたして内部はどうなっているのでしょうか。



裏蓋を開けてみると、まず目に入ってきたのはローターに付着した金属粉でした。そして、ローターの動きが極端に悪い点も気になりました。

この金属粉は、ローターが裏蓋と接触したことで発生したものです。

自動巻き機構を分解します。すると、巻上車のホゾが折れていました。手巻き時の違和感はこちらが原因のようです。

極端に動きの悪いローターとホゾの折れた巻上車、これらの原因を探っていきます。すると、裏蓋に不思議なへこみがありました。

先程のへこみが内側にまで達しています。

おそらく衝撃によってローターが押され、ローターを支える石が沈み込み、さらには巻上車のホゾを折ってしまったと考えられます。

押し込まれた石が、ローターカナを抑え込んでしまい、ローターの動きを阻害していました。

石を元の位置に戻し、スムーズに動くように調整します。

機械全体に広がった金属粉を分解&洗浄で洗い流し、その後、組立とタイミング調整を行って正常に巻き上がるか念入りに確認しました。

裏蓋にへこみやローターの異常、巻上車のホゾ折れとそれぞれ決して珍しい症状ではありませんが、今回は裏蓋に加わった衝撃が石を割ることなく伝わったことが原因と突き止めることができました。また、ローターの動きに違和感を持った判断が正しかったことが証明されました。使用の際にいつもと異なる、少しでも違和感があると感じられた際は、なるべく早めにお近くのクォーク店舗までご相談ください。



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